#7日間ブックカバーチャレンジ
DAY2
イシューからはじめよ (安宅和人著)
■あらすじや概要
本当に優れた知的生産には共通する手法を解説している本。実務で手を早く動かそうとか、問題解決技法としてロジックツリーを使おうとか、そういうテクニック的なところに留まらず、もっと上位の概念として、「何に答えを出すべきなのか(=イシュー)」を考えようと言う本。
また、イシュー特定後には、どうやって分析すればよいか・どうやって伝えればよいかについても丁寧に解説している。
■選書理由
社会人を始めて2-3年ぐらい経った頃、「人生の中で高い割合を使って仕事をするのだから、せめて社内の誰よりも突き抜けた成果を出したいなー」と思っていたのだけど、中々上手く行かないことが多くて。で、色々努力はしていたものの、なんかこう仕事で「やり切った!」感が出せないなあ、どうしたらいいのかな、と悩んでたときに出会った本。
それまでは「どうやって」・「どれぐらい」やるかばかり考えていたけど、そもそも「なんで」「何を」について考えなきゃいけないということを学べた気がします。
あとは、「問いの質も大事だけど検証可能じゃないと考える意味が無いよ」とか「スタンスを取らないとだめ」「調査から手をつけずに仮説を立ててから」とか、「どこが役に立ったか」をリストアップすると、まんま目次と同じ構成になってしまうぐらい、仕事や人生に役立つことが凝縮されている良著だと思うけど、今回は中でも一番衝撃を受けた「問いの質を見極め・高める」って所をフォーカスしました。
買ってから半年に一回は読み返すぐらいハマっていて、もう既に十数回以上読んだ。
ただ、まだまだこの本が言うようにイシューを完璧に特定することが出来ないこともあって、やる意味ないことに取組み続けてしまうことは多いのだけど、自戒出来るようになったことは本当に大きいが気がする。
この本の内容が自分の中で発酵させた結果、「ゴミを綺麗に磨いてしまった」「温泉が湧かない場所を一生懸命掘ってしまった」とかを言うようになった気がします(字面だけ見るとどぎついこと言う人みたいに思われる可能性もありますが・・・)。
読者にどんなメリットがあるか?
時間をかけて取り組んだ仕事が、思いのほか成果を上げられなくて悩んでいる人って結構多くないですか?(僕だけですかね?)
で、そういうときに真面目な人ほど「もっと頑張ろう」とか「クオリティ上げよう」とか考えて、頑張るんだけどそれでも成果があがらない・・・なんてスパイラルに陥りがち。
でも、一旦引いて「本当に必要なことは何か?」と考えると、意外と今やってることじゃなかったりすることって結構多くて。
勉強頑張ってきた人ほど、提示された目の前の問いに飛びついてしまうけど、仕事においてはそれは美学じゃないかも・・・と考える機会を得られると思います。
■本の中の好きなフレーズ
"世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。"