くちばしコンサルティング

人事や経営を学べるブログ。中小企業診断士・人事コンサルタント山本遼が書いています。

就活生向けエントリ(採用基準さがし)

※本エントリは私の出身大学のゼミ生に伝えている内容を一部加工して再掲しています。

 

今日からは就職活動で何を語るべきか?についてです。今回のお話は人に提案をするときにも通じる内容だったりもします。

 

まずはこのケースを考えてみましょう。

あなたはクチバシカメラの店員です。この春に大学入学することが決定しているため、新しくノートパソコンを買うかどうか迷っている人が来店しました。何を伝えれば買ってくれるでしょう?

値段はいくらか?画面の大きさはどれぐらいか?ストレージの大きさはあるか?授業開始に間に合うか?などなど、言いたいことは色々ありますが、大きく分けると「品質」「コスト」「納期」に分かれます。

QCD(Quality Cost Delivery)ってやつですね。

Q(画面の大きさ・電池の持ち・ストレージサイズ・オフィス有無)

C(○万円以下)

D(いつまでにお届けするか)

 

そして、それぞれには足切りラインというのが存在しています。

例えば、どんなことが足切りになるかというと

「レポートが書けないぐらい性能が悪すぎるが5千円」

「どれだけ安くていいパソコンでも手元に届くのが2回生の頃」

「今日持って帰れるけど50万円もする」 

 となると、買おうとはならないように、どれかが突出して良くても、どれか一つでも欠けていたら意思決定には至りません。

 

さて。実は雇用関係も企業にとっては仕入とかわりありません。「何を買うのか契約する」「誰を雇用するか」は契約関係であるという点では変わらないし、選択肢の中から自身の基準に合うものを探して意思決定するという点でも同じです。

 

と言うことは、採用活動においても、何らかの軸があり、それぞれの軸には基準があるということですね。これを一番短い言葉で消費者に伝えているのは吉野家のキャッチコピーじゃないかと思っています。「早い・安い・美味い」ってやつですね。

 

つまり、企業が持っている軸を見つけ、その基準を超えるように伝えることが出来れば企業は契約の意思決定に繋げることができるということです。
この軸は、人によって異なります。「私はカワイイパソコンじゃないと嫌!」って人も居ますからね。その人にとっては、QCDM(Mood?)ってやつが軸となりそうです。

 

意思決定の軸探し

つぎは、その軸を探し出す方法について考えてみます。 
企業は採用活動をする前に軸を決定しています。何故そんなことをするかというと、皆さんが受けたくなるような大企業は面接官がたくさん居るので、誰が面接官をしてもクオリティが変わらないようにしているんですね。「謙虚さと学習意欲が大切だよね」って思っている中に、「顔が良ければ何でも良し」とか「阪神ファンなら無条件でOK」とか言う面接官が混じっていると、なんだそりゃ、みたいな人を採用してしまうかもしれないから。

 

まあ、そんなこんなで軸と基準の設定がされています。よくある軸は「コミュニケーション能力がある」「リーダーシップがある」とかですが、企業によってこの軸はバラバラなので、企業ごとに見つける必要があります。

見つけ方は、会社説明会や採用HPなどです。具体的に「こういう人に来て欲しい」と書いてあるケースもあれば、「先輩社員のインタビュー」みたいな形で間接的に書いてあることもあります。

会社説明会なら人事に聞いてしまってもいいですね。ただ、その場合、「貴方の会社の採用における軸はなんですか?」と聞いても答えてくれないことがありますので、「あなたの会社で活躍している人はどんな要素がありますか?」などの質問をして類推していくしかないです。

そのほか、自分が志望している仕事の書籍なんかを読むのもいいと思います。(金融業界の仕事がよくわかる本 みたいなやつ)

そうやって軸になりそうなものを3~5個ぐらい見つけて、それに対応した貴方のエピソードを当てはめて用意していきます。

 

例えば、学習意欲・リーダーシップ・コミュニケーション能力 だとしたら、学習意欲はゼミの話、リーダーシップはサークルの話、コミュニケーション能力はバイトの話で伝えていく感じで。


エピソードの話し方は今までお伝えしてきたとおりなので、前のお話を参考に。

 

これで考えている場合、スタートは「企業の選考基準」がベースになるので、これに該当することなど考える必要がなくなります。なので、自己分析がかなり早くなります。

また、説得においては相手のニーズがベースになるため、選考基準の軸になっていないと思われることは話す必要はありません。加点にならないからです。

パソコンはQCDの軸だけで十分、と思っている人に対しては、「でもこのパソコンはこんなにカワイイ」とか、そういう”軸に入っていない”項目についてのアピールはプラスになりません。

 

なので、軸を探して、それに該当するようにアピールする、ということは非常に重要です。

さあ、項目を探して当てはめてみましょう。