くちばしコンサルティング

人事や経営を学べるブログ。中小企業診断士・人事コンサルタント山本遼が書いています。

採用選考の通過率を上げるための戦略について(就活生・転職者向けエントリ) 1

対象者:転職しようとしている人 就活中の学生 など。
 
売り手市場が続いています。つい最近まで会社で採用をやっていた側としては非常に大変でした。内定を出しても蹴られる、採用面接中に辞退される(面接に来ないなども含め)、そもそも応募が全く無い・・・等。一方で求職される方にとっては非常に良い環境が整っています。どの会社でも人は足りていません。勇気さえ出せば転職することは可能です。それでも、何故か就職活動や転職活動に時間が掛かってしまう(≒何度も落ちる)人が居るのも事実です。 人が足りていないと言っても、企業は人以外の経営資源も足りていないケースが多いですので、誰でもいいやとはならないわけです。だから、求人が出ていてたとえ一人しか応募が無かったとしても落とさざるを得ないケースだってあります。恋人が欲しくたって、本当に誰でもいいというわけではない、そんな感じです。
 
かくいう私も就活は苦手でした。2010年に就活をしたので、外部環境が悪かったと言い訳したい気分もありますが、それでも苦戦しました。そこから、社会人生活と人事経験、2回の転職を経て最終的には世界の入りたい企業ランキングトップ5に入るような企業からの内定を頂くに至りました。だからってえらそぶる訳では無いですが、採用をしていると、いい人なのにアピールするポイントがずれていたり、頭の中で整理が出来ていなかったりして、どうしても内定が出せない人というのに何度も出会ってきました。その都度、その方々には自社の選考に来てくださった御礼の気持ちも込めて、職務経歴書エントリーシートなどを添削してお返ししていましたが、今回からのエントリはもう少しそれを抽象化して、皆さんの就職・転職活動が実り多きものに出来るよう書いていきたいと思います。
 

面接って色んな質問に備えなければなりませんよね

さて、皆さんは面接前になると「何を質問されるだろう・・・」と質問される内容にやきもきされてきたことと思います。自己紹介・自己PR・志望動機・長所と短所・周りからなんと言われるか・学校では何を専攻してきたか・・・果ては貴方自身を動物に喩えろだの野菜に喩えろだのと。それらの質問は形式・難易度こそ違えど、共通点があります。いきなり結論めいたことを書くと、採用選考で確認することはどんな形であれ「あなたはウチの会社で活躍出来るのか?」ということに尽きます。面接などで雑談を挟む場合もありますが、それは雑談によってアイスブレイク(緊張緩和)を期待しているか、雑談も含めた会話スキルがあるかどうかを確認しているに過ぎません。ですので、貴方の会社で私は活躍出来ますよ、ということを如何にして伝えるかということが基本戦略となります。
 

全ての企業が欲しがる、活躍する人とは

”活躍出来る人”というのは非常に抽象的なので、もう少し掘り下げて考える必要がありそうです。能力がある人と聞かれて、どんな人を思い浮かべますか??国公立大学卒・有名な資格ホルダー・海外でボランティア活動経験あり・サークルの部長経験・インターハイ出場・・・。就職活動をしていると嫌でも出会うこんな人たち。私も最初の就活でこれら全てを兼ね備えた化け物(良い意味で)と同じグループ面接の組に入ってしまい、それはそれは惨めな気分になったものです。悲しいかなそういう人は居ます。
 
これらを全て兼ね備えた人が受けているのが、”国内顧客の事務所に設置されているコピー機を出張修理するルーチン業務比率の高い正社員採用”だったとしたら?
採用担当者目線で考えてみましょう。貴方はあと2ヶ月で1人採用しないといけない。頭数として集めないと仕事が回らなくなるから。「採用した人が早期に辞めちゃったら君の査定は少し悪くするからね」という圧力も与えられている。どうですか?
 
もちろんこのハイスペック人材は欲しいけれど、この人の海外志向は満たせないかもしれない。刺激を求めそうなタイプなのでルーチン業務の割合が高いこの業務に合うかどうかもわからない。多分内定を出したとしても蹴られるだろうし、入社してもミスマッチ(スグ辞めるかやる気がなくなる)な気がする。と葛藤するのは想像に難くありません。
 
そこで、もう少し細かく分解して考えてみることにします。分解の方法は様々ありますが、
その企業で活躍出来る=①能力がある(か、訓練によって能力を獲得出来うる)× ②意欲があり、意欲を継続できる
という言い方が出来そうです。①の()の中については、新卒に近ければ近いほど・業種を限定しなければしないほどそれを許容出来る割合が高まります。例えば、高卒新人ならビジネスマナーが怪しくても学ぶ姿勢が見られれば許してくれそうですが、中途採用10年経った人ならビジネスマナーが全く出来ていないと足切り、それに加えてある程度は専門知識も兼ね備えていないと・・・と言った具合。
 
ともかく、①②両者を兼ね備えていれば、きっとその人はその業務において能力を発揮してくれるだろう・・・と判断することが出来そうです。①能力がある(か、能力を獲得出来うる)については、例えば自己PRであったり、持っている資格であったり、職務経歴であったり、出身大学であったり、勤務可能日数といったことから判断するでしょうし、②意欲があるかどうかについては、志望動機、過去の職務経歴、所有している資格などから判断することとなります。
 
ちなみに、この①②の間は+ではなく×としていますので、「能力はありませんが意欲だけはあります!」という方向で押し通しても0に何を掛けても0ですのでダメです。
 
次回からはこの①②それぞれについて考えていきたいと思います。
 
 
長くなってきたので今回はこのあたりで。